私は医学部に入学した頃は、内科医になるつもりでした。しかし、放射線科の新任教授と出会い、一枚の写真から診断に結びつく画像診断の凄さの魅力に一気に引き込まれてしまいました。とはいえ、いきなり放射線科に入局したのではなく、まずは医師たるもの、ベッドサイドで、患者さんに向き合うことが大事なのではと思い、虎の門病院で2年間内科医としての初期研修を行いました。大変な激務でしたが、良き先輩、同期、後輩に恵まれ充実した日々を過ごすことができました。それは今でも自分の中の一生の財産です。その後放射線科の大学院に進み画像診断の勉強に入りましたが、何十年経っても知らないことだらけです。まさに「生涯修行、臨終定年」です。自分自身も病気にもがき苦しむ経験をし、患者目線に立ち、何かお役に立てることはないかと横浜の地にクリニックを開業しました。画像診断はもとより、セカンドオピニオン外来、講演活動を通じて、お手伝いできることがあると幸いです。